思想なき眼

「先生、どうしてわたしが考えなくちゃ、いけないんですか?」

「先生が教えてくれればいいのに」

 

驚いた。こいつの脳みそは一体どうなってるんだ。その場にメスがあれば切り開いてその頭ン中拝みたい、そんな衝動に駆られるわたしを別のわたしが抑えて、つまるところわたしは閉口した。

 

思考停止。

 

考えて考えて考えつめて、「わたしってなんで生きてんだろ」とか思って、「生きてる意味なんてないんじゃないだろうか」「死んだほうがマシなんじゃないだろうか」そーなって自殺するよりはマシだとたくさんは言う。

「死んだら負け」、あーそーですか、思考停止して脳みそ殺した脳死状態のやつらでも、「生きていれば勝ち」なんですか?

わたしはどうしてもそうは思えない、でもだからと言ってどうして考えなくちゃだめなのかもわからない。どうして思考停止がだめなのかもハッキリ言えない。くやしい。

 

いろんなもの、すべてのものに触れて考えて感じて、痛い苦しいむかつく殺したい許せない悲しい辛い死にたい死ね殺す、ぜんぶ思えばいいじゃん痛めよ、痛めよ不感症。

 

こんな文章もタテスクロールで忘れる、そこになんの感情も感慨もない。

それでも生きてんのか、